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Keyword アマルガム

#04

ラピスの赤き輝きにてリビルドした際、
シンフォギアに組み込まれた新たなる決戦機能。

構造的にシンフォギアと近似な特性を備えた
ファウストローブの形成エネルギーと交じり合って融け合うことで誕生した経緯がある。

なお、アマルガムの名称はエルフナインによって付けられており、
錬金術的な合金――「融合症例」を意味したものとなっている。

起動すると、ギアを構成するエネルギーを一度分解し、
黄金に輝く「コクーン」と再構成する事で、
通常時の防御力を大きく上回るバリアフィールドとして身を鎧う第一段階となり、
(さらにコクーンの維持にはエネルギーの消費が著しい為)
そこから高出力型のアームドギアへと
再分解、再々構成した「イマージュ」として二段階に変化する特徴がある。

端的に例えるならば、極端なパラメーターバランスの振り分けであり、
コクーン状態では圧倒的な防御力を発揮する反面、攻撃力と機動力に制限がかかり、
イマージュ状態では圧倒的な攻撃力を発揮する反面、防御力に制限がかかっている。

ゆえに、使用局面が限定されてしまうという、
汎用性の低さはどうしても否めないが、
G3FAをはじめとするシンフォギアの特殊運用の実践と
訓練を繰り返してきた装者たちにとっては新たに発生した大きな枷などではなく、
喪ったイグナイトモジュールに代替する力として活躍が期待される。

リビルドからしばらくの間、
アマルガムの機能は休眠状態となっていたが、突如として稼働を開始。
後に、ダイダロスエンドによる衝撃にて何らかのシステムロックが解除され
その影響によるものと結論されるが――

土壇場にいち早く使いこなした立花 響によると、
混濁した意識の中、かつての敵にして肩を並べた友人の意志に導かれたとの事だが、
証言を裏付ける確たる証拠は存在せず、あくまでも「いい話」の域は出ていない。

だが。

広く知られたものではないが、
医療の現場では臓器移植に伴って、提供者の記憶の一部が受給者に移る現象――
「記憶転移」についてしばしば議論されることがある。

心肺同時移植を行ったクレア・シルヴィアの手記「記憶する心臓」によると、
性格の変化が見られ、臓器提供者の趣味・嗜好に近くなったばかりか、
術後の夢の中にて見知らぬ少年に出逢う体験があったとされる。

今回のケースは、
シンフォギアとファウストローブの融合症例であり、
全く異なるクレア・シルヴィアの体験と符号させるには
いささか以上の無理があると言わざるを得ない。

それでも。

最後に。

シンフォギアと融合したラピス・フィロソフィカスは、
心臓をモチーフとした形状であったという事実は、ここに改めて付記しておく。

心臓が人格を司るという説が否定されて久しいが、
「完全なる命」においても、果たしてそうであったのか。

全てを知る者は、どこにもいない。

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