Keywords

Keyword 不浄なる視線

#06

ステインドグランス。

伝承にあるヴァンパイアスキルの再現であり、
その名の通り、不浄なる視線にて他者の精神に強制干渉する能力。

訓練された強固な意志の持ち主には発揮しづらく、
心の隙や、剥き出しの感情に付け入る必要がある等、
使い勝手はお世辞にも良くは無い。

それでも。
使いこなせばそれは。
恐るべき邪視・魔眼として機能。

心を摩耗させて判断力――
ひいては自己肯定感を引き下げる事で、
相対的に他者への依存度を引き上げ、
強制的に命令を実行させるといった、
ある種の暗示や催眠術にも似た効果を発揮する。

惨劇に激昂した虚を突かれ、
視線の侵略を許してしまった翼は、心の秘奥に印を刻まれてしまう。

この印とは術者のみならず、それが第三者であっても、
共通のコマンド行使によって
容易く意識を掌握・制御できるトリガーとなっている。

そして、現在。
このトリガーに指をかけているのは、外道・風鳴 訃堂、その人である。

#09

神の奪取と、
神殺しへの対抗策として、自身の後継者でもある翼を利用する風鳴 訃堂。

その令によって、
ついに翼に施された刻印は起動する。

だが、起動時に施術者であるミラアルクは瀕死に喘ぐ状態であり、
術式の強度は不安定に揺らいでいた。

ゆえに、何を囁かれ何を行ったのか、翼は委細を認識しており、
それがまた防人の誇りを踏み躙る瑕疵となっている。

Keywords Index